5分でマスター!バレエ『コッペリア』ができるまでと第1幕のあらすじをご紹介!
とてもポピュラーなバレエ『コッペリア』。
この記事を読むことで
初めて物語を知りたいあなたに
もっと深く知りたくて検索しているあなたに
コッペリアの楽しいバレエの世界観を伝えます!
『コッペリア』が誕生するまで
- 原作はドイツ生まれの作家ホフマンの怪奇小説『砂男』
- 初演は1870年帝立オペラ座(現パリ・オペラ座)
- 振付はサン・レオン
- 音楽はレオ・ドリーブ
- 装置は、第1.3幕をカンボン、第2幕をデプレシャン、ラヴァストル
原作の『砂男』は暗く不気味であったが、バレエでは明るくコミカルに作られ、レオ・ドリーブの音楽が登場人物の心境や仕草を表現している。
コッペリアが作られるまで準備が難航したと言われている。主役で予定していたダンサーが病いにより新しいダンサーを探す事に。代役を探すのもなかなか見つからず、振付家のサン・レオンは作曲者のドリーブをイタリアに送って全てのバレエ学校を探させるほどであった。結局、オペラ座バレエ学校で主役は見つけたそう。まだ幼く、舞台経験が少なかったので、ベテラン向きに作った振付を易しく作り直したのだとか。
そして、フランツ役を女性が演じ、その頃男性ダンサーの多くはフランスを去った。更にフランスでのバレエの変質などが見られ19世紀後半に作られたこのバレエはロマンティックバレエ最後の作品と言われている。
今現在は、初演の振付は残っていない。。。
初日は皇帝ナポレオンも観劇し大成功をおさめた。が、その後、普仏戦争が勃発しオペラ座は翌年まで活動停止。ナポレオン三世が捕虜となった日、偶然にもサン・レオンは急死した。その後、半世紀近く。フランスのバレエが『コッペリア』の様なヒット作を生み出すことはなかった。。。
喜劇の裏側にはこの様な歴史があったのですね。。。
バレエ『コッペリア』第1幕の主な登場人物
『コッペリア』第一幕あらすじ
舞台はポーランドとウクライナにまたがるガリシア地方の農村である。幕が開くと小さな街の広場が広がる。鮮やかに彩られた家が立ち並ぶ。一軒だけ他と対照的な家があり頑丈に鍵が掛けられている。コッペリウスの家である。その家の屋根窓が開くと、本を読んでいる美しい娘が現れ気づけば姿が見えなくなる。彼女に出会った人は誰もいない。気になる人がコッペリウスの家に入ろうとするがまだ誰も入った事が無い。。
ある朝、コッペリウスの向かいに住むスワニルダは気持ち良さそうに朝日を浴びる。ふと、向かいの家に座って読書をするコッペリアに目が行く。(スワニルダのバリエーション)
家から出たスワニルダは、コッペリアに挨拶をする。しかし返事は無い。同じ様に本を持てばいいのかと家に戻ると、次はフランツが登場する。恋人がいるにもかかわらず、コッペリアのことが気になって仕方のないフランツは、彼女に挨拶をする。。
すると、コッペリアがぎこちなく動き出し挨拶を返した!その時家から出てきたスワニルダはそっと隠れてその様子を見ていた。嬉しくてたまらない様子のフランツに腹を立てたスワニルダは何も見ていなかった振りをする。
そんなスワニルダの前に、一匹の蝶々が。。。追いかけているとフランツも一緒に追いかける。彼は蝶々を捕まえ意気揚々と服の襟に刺して留めてみせた。
『この可哀想な蝶々があなたに何をしたというの。』
『あなたは私を騙している。あなたはコッペリアを愛しているのよ。さっきも彼女に接吻を送っていたわ。』
フランツの言い訳も聞こうとせず、彼女はもう彼を愛していない。。。
そんな時、若者たち、娘たち、老人たちが大挙をなしてやってくる。町長が翌日大祭が催されるために皆を広場に集めたのだ。
『領主様が街に鐘を寄贈されたのだ。踊りなさい、一日の掉尾を飾る祝賀行事に器量良しの娘たちが演出しなさい』と。
そして町長はスワニルダを呼び、こういった。
『明日、領主様が何組かの男女に婚資を与え結婚させる事になっておるのだ。あなたはフランツの許嫁で二人が結婚するのは明日では無いのかい。』
『いいえ、まだその時期ではありません。一つのお話を語ってみます。』
それは秘密をことごとく明らかにする一本の麦藁の話だ。(穂のバラード)
彼女はそれを耳に近づけ、耳を澄ましている様に見える。そしてフランツに今度はあなたの番だと言う。
『穂は、あなたが浮気している、もう私を愛していない、別の女を愛している、といっていないかしら。。。』
フランツは何も聞こえないと答える。
『それはあなたが聞きたくないからよ!』
そこでスワニルダはもう一度、フランツの友人と試すと、彼は微笑し、穂が語っていることが鮮明に聞こえると主張する。フランツは抗議をしたいが、スワニルダ身振りで彼を押し止め麦藁を折って二人の中は解消されたという。フランツは悔しそうに離れて、その間にスワニルダは友達の真ん中で踊り食卓が用意され人々は領主と町長の健康を祈って乾杯する。
夜になり、群衆は次第に四散する。明日の祭で再会の約束をして別れる。その時コッペリウスが家から出てくる。彼は厳重に家の鍵を閉める。
数歩、いや歩くないなや若者の立ちの一団に取り囲まれる。彼を連れて行こうとしたり、一緒に踊ろうとしたりする。コッペリウスは不機嫌に身を振り解き、ぶつぶつ言いながら立ち去る。
スワニルダは家に帰ろうとしている。彼女は何人かの友達と別れを告げたが、その中の一人が、地面に何か輝いているものを見つける。コッペリウスの鍵であった!さっき若者たちに囲まれているときに落としたのであった!
彼が遠くにいることに乗じて、人が誰も足を踏み入れた事のない、奇妙な事だしきりに言われている謎の家を訪ねようと、娘たちはスワニルダにもちかける。
スワニルダは友達たちよりコッペリウスの家に入り込みたい訳がある。フランツが接吻を送った相手が住んでいるからだ。
木々の間に忍び込んだのはフランツではないか!またコッペリアに会おうとしている!と思ったスワニルダの迷いは一気に消え、迷いなく好奇心旺盛な娘たちはコッペリウスの家に忍びこんだ。。。
しばらくして、フランツが梯子を持ってやって来た。彼も彼女のことが気になって仕方がない。梯子を少し登った時、遠くにいたはずのコッペリウスが鍵を探しながら帰ってきたのだ!フランツは遠目で見つかり、怒っている様子のコッペリウスから逃げ去った。。。。。
〜第一幕終わり〜
まとめ
いかがでしたか?
バレエにすると色々なヴァージョンがあると思うので、それぞれにイメージして参考になればと思います!
有名なスワニルダのバリエーションは朝一番に踊られているんですね。しっかり元気な女の子を表現しています。
今までに沢山踊ってきた演目ですが、歴史を知り文字化するとまた面白さが増しました!?
次回またコッペリアの続きをご紹介します!
楽しく実りあるバレエライフになりますように!
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