バレエ『ラ・シルフィード』第2幕 あらすじ

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1幕は読んでいただけたでしょうか?絶望的な幕締めとは裏腹に

幸せの絶頂のシルフィードとジェイムズの運命はどうなるのでしょうか。。。。

〜第2幕〜

幕が開くとそこは森深くの夜。。。

マッジが釜の前でサバトの準備に没頭している。サバトとは魔女たちの夜会である。

そこに20人の魔女がマッジの合図で箒に乗って集まってくる。それぞれ忌まわしい動物を連れて。動物達は釜をかき混ぜ火を沸き立てる。魔女達は魔力を作り出すために有害物質を探しにいく。忌々しいものを次々入れ、最後はマッジが何やら液体を注ぐと濃く黒い煙が立った。

彼女の合図まで魔女達は不思議な踊りを踊る。マッジのまじないでできた魔力が潜んだ宝石や指輪が次々と釜の底から出てきて、それを魔女達に配るのであった。自分へは肩掛けを残して。。。

魔女達は釜のもので乾杯して空になるとまた同じように箒に乗って洞窟の中に戻るのであった。

その頃、霧が晴れ始める。

岩山の上にジェイムズの手を引いてくるシルフィードの姿が見える。

シルフィードは自分の住んでいる所までジェイムズを案内する。

『ここは私の王国。ここであなたを誰の目にも見えないようにして、地上の束縛を忘れさせてあげたいの。』

ジェイムズは自分で決めてここにいながら、許嫁であったエフィの涙に暮れた姿を想像し、忘れることが出来ない。

励まそうと踊るシルフィードは更に妹達を呼び若々しいシルフィードたちが踊り、彼の憂いを一掃し、たちまちシルフィードに夢中になる。

だが彼女はいつも彼から逃げる。追いかけても追いかけても、追いつくことはない。彼女が仲間達とともに逃げて、姿が見えなくなり、ジェイムズは不安に駆られて森の中を探し回る。

一人になったジェイムズ。架空の幸福を追い求めた自分を責め、何もかもおしまいだと絶望する。

その時、老婆のマッジが洞窟から出てくる。そして意地悪く何があったか訊いてきた。

ジェイムズは、触れる事も出来ない架空の存在を愛し、苦しんでいる事を老婆につげる。

マジェは

『架空の存在とはシルフィードのことだね。彼女を捕まえるのは容易なことではない。でも私は彼女を捕まえる方法を知っているよ。この肩掛けが見えるかい。これがあれば一緒になれる』

『それを俺によこせ!僕の持っているものを全てあげるから』

『あんたは、今朝、私のことを信じようとしなかったし、訳もなく追い出そうとしたではないか。』

『僕の過ちを忘れてくれ。こうしてひれ伏しているだろう。』

『あんたに罰を与えないとね、でも私はお人好しだから許してやろう。この肩掛けをシルフィードに巻きつけてあげると、自然に羽根が抜け落ちて彼女は永久にお前の隣にいれるよ』

ジェイムズは幸福に満ち、何度も老婆に感謝の接吻を送りマッジが洞窟に帰るのを見送った。

しばらくすると、木の枝の間に小鳥達の巣をいじっているシルフィードを見つける。

ジェイムズは気を引くために肩掛けをはためかせる。

シルフィードは喜び、肩掛けと小鳥の巣を交換するよう差し出す。自由を失えば小鳥達は死んでしまう。母親の元へ返すようにジェイムズは言う。

その後もなかなか肩掛けをかけないジェイムズ。彼女にもう遠くへ行ってほしくないのだ。近くにいてもう逃げていかない距離にきた時、シルフィードの腕に肩掛けで彼女を包んだ。ジェイムズは幸せに満ちていた。

羽根は抜け落ち、ぐったりするシルフィード。死人のように顔は真っ青になっている。

『あなたは私に何をしたの』

『君はもう僕のものだ。これからはずっと一緒にいれる。』

『何か勘違いをしているようだわ。もう私はお仕舞いよ。あなたが私の命を奪ったの。』

『僕はなんて事をしてしまったんだ。』

『泣かないで、私はあなたをとても愛していた、あなたのものになれなかった、あなたに愛されて幸せでした、けどあなたを幸福にすることは出来なかったでしょう、さようなら、私は死にます、婚約指輪をお返しします。急いで、私を知る前に愛した人とまだ結婚できるわ。さようなら、私は満ち足りて死にます。あなたが幸せになるという希望を持っているから。』

『嫌だ、僕も一緒に死にたい。』

その時マッジが現れてジェイムズの絶望を楽しみに見にきた。

ジェイムズが怒りをあらわにする。

シルフィードは少しずつ力つき妹たちが取り囲み天空に運んでいく。

マジェはジェイムズを嘲笑い、許嫁であったエフィを指し示す。彼女はガーンの願いに屈して近くの教会で結婚式をあげるようだ。参列者達が列をなして進むのが見え遠くで鐘の音が聞こえる。。。

一度に哀れな事実が押し寄せるジェイムズは気を失って倒れ

幕が締まる・・・

いかがでしたか。

物語を読むだけだと童話のようなお話ですね。

知るとまた物語が違って見えてくるのではないでしょうか。

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